欧米のキリスト教圏の国々は(とりあえず三位一体はおいといて)、神だけを信じるのである。しかし、アニミズムが根底にあるアジア圏の人々は、全ての現象や無機物にも神は宿る、という考え方である。つまり政治に置き換えれば、ちょっと乱暴だが、前者は大統領制があっている。後者は、誰が考えたって合議制が合っている。
中東のイスラム圏の人々は、勿論一神教だが、過酷な土地柄によって「助け合いのコミュニティ」を前提としているので、合議制が合っている。
今回の参院選挙は、誰か特定の人物なり集団が先導するタイプの政治にダメ出ししたと考えるのが妥当だ。
日本人の根底には、コレがあるから、欧米の文化を取り入れつつ独自の国家形態を保っていられる訳です。
これは正しい。
なので、誰か特定の人物を篭絡しても、「日本」という国体は揺らがないのは、アニミズムに根ざした文化を、日本人のDNAとして保持しているから、という考え方は、結構正しいのではないかと思う次第。僕は公明党信者では全くないが、彼らの信条は、日本的に咀嚼された仏教にある訳で、ユダヤ、キリスト教的政治とは本質部分では相容れないのでは、と考えている。
ここら辺は、政治的取引の中で、許せる部分と許せない部分を、こっちが心配しなくても分けてやってくれる訳だから、逆に安心してもえーんやないかと思える節がある。
参議院は、地方に仕事を持って帰るのが「仕事」である。これが今回の選挙の根底にあったのではないか、と考える。
中央集権に渇が入ったと思って、野中時代のやり方に戻れば、また、日本は安定しだすだろう。それは後退ではなく、日本人のDNAにある、江戸幕府300年安泰の記憶がそうさせているのではないだろうか?
今の時代に必要な人物は、坂本竜馬ではなく、徳川家康なのかもしれない。