2007年7月12日木曜日

自分の利益と対外交渉の是非と日本のリーダーシップ

 イスラエルのオルメルト首相が、シリアを訪問したのは、こうゆう事だったからかもしれませんね。
 イスラエルは、僕には、今盛んに、「僕たちは本当は戦争はしたくない。友人たちよ。何故僕たちの存在を認めてくれないんだ!」とメッセージを送っているように思えてきた。ただなぁ・・・そんなにうまくいくのか、今後の進展を影ながら応援したい。と、言いつつ、なんでまた兵を入れるのか・・・

 ちなみに、イスラエルで色々テロがあって人々が死んでいる、というとテロを起こす側が非難される事が多いが(勿論、人道的な措置では全く無い)、イスラエルは「国民皆兵国家であるわけだから、民間人なんていない」、と言い切る話も聞く。つまり、全員、国に定められた兵隊であるから、死んでいるのも兵隊だって事だ。この話はもう深すぎてたいての日本人の理解を超えるのではないかと思うなぁ。

 建国以来、支配地域を増やして入植者の家を建ててきた彼の国が・・・。入植者と言えば、「佐藤VS竹村対談(”佐藤" "竹村"でググって頂戴)」で、現ロシア大統領がかなり親イスラエル(というより"親ユダヤ"と言った方がいいかも)に近いという話をしていて中々興味深い。西欧文明型消費社会VSコミュニティ重視型生活様式の闘いという捉え方は、以前の二極冷戦構造の時と同じで、どっちかがガタっとならないと終らないのかもしれない。

 そうなると、日本なんてのは、都市部とそれ以外の関係が、特に悪い訳でもなく、たいがい相互依存しあっているように感じる。
 僕は生まれたのは四国だがその後ずっと東京だ。でも、例えば、GWや盆暮正月になると、勿論海外旅行なんてのに行く人達も多いのだが、僕の会社の周りでも、普通に「実家帰りますわー」なんていう部分も残っていて、勿論、収入格差なんてのはあるんだけど(その分都会はギスギスしてまっせ~)、内戦が起こるなんて深刻な状況にはなっていないし、微妙なバランスを保っているわけでもない、すごい統治と国民性なんだとわかる。

 それはやはり田中カクエイさんに代表される、自分の家(=住む地域)に仕事を持って帰る制度、が、うまく機能していた歴史が支えているものだったのかもしれない。それを考えると、今さかんに与党首相がTVで言っている、公務員リストラしますって何なんだろう。郵政民営化ってのは何だったんだろうと思ってしまう。確かに節税にはなるかもしれないし無駄もなくなるかもしれない。

 でも、切られるのは現場の人間で、切られる人間の家族の生活はどうすんの?と。だから参議院てのは、それを底辺で支える無くしてはいけない制度なんだと初めて気付く。そんな事誰も教えてくれないし、都会に住んでる人間には理解出来かねる話なんだろうけどね。市役所や郵便局の職員減らすんなら、参議院の是非迄、キッチリ論議して欲しいもんだ。じゃ参議院民営化だ。でも誰が彼らの給料出すんだろ。僕は現場の職員に渡す税金なら払ってもいいが、あぐらかいて現場に指示してるバカ共にはビタ一文払いたくないね。

 市役所の職員リストラでも、郵政民営化でも、働いてる人が民間に流れる場合もあれば、残る場合もあるわけで、そうすると、少数精鋭の官僚集団型に移行する事になる。

 そっちの方が人数が少ない分、カースト制さえ引けば統制を取るのは容易いだろうけど、一体誰が統治するのか。日本の国籍を持った人に統治して貰いたいもんです。それを考えると、危険な香りが漂うのは何故ですかね。
 はっきり言って欧米のヒーロー型マネジメントを日本が標榜しても絶対に成功しない。60年代70年代を通して、そんなものを持っていない日本の成長が著しいものだったが(犠牲にしたものも腐るほどあったが・・・家庭、健康、人間らしい生活)、欧米型のマネジメントスタイルを真似するようになった80年代中盤から現在にかけてグダグダになっているのは誰が見たってその通りの事実なんだから。映画はTVに10年遅れてるというけど、日本の政治は、経済界に20年遅れていると踏んだ方がいい。経済界が現在も味わっている、失敗型マネジメントスタイルになれば、日本は絶対に生き残れない。

 上下関係は絶対に「人間力」の世界で勝負して勝つ奴じゃないと心配なんだよ、と、日本人の本能が教えてくれているのではないか、と最近思うのです。

BGM:Change The World/Babyface
from alibum "MTV Unplugged NYC 1997"