2007年12月26日水曜日

昔のはなし-ではない

 2日連続でのBlog書き込み。うーん。ヒマなのか。いや、最近新しい仕事のペースにも慣れてきたのかもしれない。

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 中日新聞にのった記事がまたまた興味深い。船絡みの国家間問題という点では、豊進丸の噺が記憶に新しい。この時は、国際海洋法裁判所にロシアの法廷での結論を持ち込む形で手打ちにしたのがプロセスだったが、今回の件はどうだろう?

 今回の噺の起源は1936年(日中戦争勃発前年)で、当時の「大同海運」の流れを組む、商船三井(東京)に対し、中国の上海海事法院が、約1億9000万元(約29億6000万円)の、未払いの船舶賃貸料を含む賠償支払いを命じる判決を言い渡したものとの事だ。しかし、実際に借り受けて使用(その後沈没)したのは旧日本海軍である。
 商船三井側は「船は軍に徴用されたもので、賠償責任はない」と主張したが、上海の海事法院は、船舶の不法使用と賠償責任を認めたという。

 谷内外務事務次官さーん。またまた手の内を見せて下さいね。今度は、国際海洋法裁判所に持ち込む内容でもない気がするが、単に民間の訴訟という面では国が乗り出すのもおかしいのではないか、等とノセられずに、当然フォロー希望。
 この判決は中国の国家機関である裁判所が出したものなので、日本の国家機関の見解は常に求められるわけだ。日本の裁判所は、三権分立を保った政治とは無関係な公正な機関なので、現在の世情にあった見解を聞きたい気もするよ。

 あと、豊進丸の件では、国会答弁でイカす回答をしていた、2chで大人気の麻生元外務大臣だったが、今度の高村正彦大臣は、どんなイカす回答をしてくれるのか(はたまた質問すらされないのか)、少し期待、と言うか、彼の回答で人間性を見てみたい(まぁ回答自体は外務省の専門家が作る話なんで、喋り方、気の配り方に着目してみよう)

 高村氏と言えば、この人も元外務事務次官で、現事務次官の先輩にあたるが、「理論派」、「党内での面倒見はイマイチ」みたいな、ともすればガチガチな感じでプロフィールがネットで探せるのが気になるなぁ。

 最近の答弁で、総理の訪中に関して、「戦略的互恵関係をより両国民に、或いは全世界に発信するということが最大の目的ですから、それに必要な諸々の、例えば両国民の交流の問題を更に深めようといったことについて、両首脳は話し合われると思っています。今からあまり予告編をやることはないでしょう。」と、言ってますが、これって予告戦前の中国サイドの置石みたいなモンなんだろうか?

 噺を元に戻して、ただ、この沈没した船の中に、日本人や中国人の人足が強制的に乗せられて過酷な労働を強いられていた場合は、可愛そうなので、三井商船には大人な対応をとって貰いたいと、個人的には思うのである。

・・・あ。朝鮮人を忘れてた。

2007年12月25日火曜日

そろそろ今年も終わりの秒読み開始ですね

 イスラエルとロシアを繋ぐ線が急速にクローズアップされたのは、佐藤優氏の「国家の罠」以来では無いだろうか。所で、CNNの日本語記事で、「イスラエルとロシアで入国ビザ撤廃」とのニュースが12月21日の夕方に流れた。これは、経済・政治の、ともすれば「人」による連携を、表に見えていた米国に加え、ロシアとの表立った友好関係を、内外に知らしめる内容だと思う。そして、時期を同じくして、読売新聞の記事で「イスラエル入植地に住宅計画」という記事も出た。
 その中で、「『将来、自国領となる地域での住宅建設は当然の権利』(タミール教育相)との立場」との引用もあり、これではちょっと煽り過ぎではないのヨン、と穿った見方を反省させられたりもするのだが、事前情報をリークしだしただけかもしれないので、案外、狙っているのは本当に「ソレ」なのかもしれない。国力とは、ドル換算したGNPでは無く、言い換えれば、働く人の力である。であれば当然、母体は大きければ大きい程良いに決まっている。但し、その国に住まわせられる土地があれば、の噺である。これはまたしても、脅しであるが、ずっと彼の国が実施してきた事なので、やらないとは言えない。外交手順と土地管理の部署がいがみ合っていなければ良いんですが・・・。

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 あとまたしても読売見てたら、「『フランダースの犬』日本人だけ共感…ベルギーで検証映画」という記事を見つける。
 文化人類学大好きな白人の分析病なのでほっとけばいいのだが、リアルで、アニメ見てた世代としては、「えっ!そうなの!?」とちょっとびっくり。ただ、「滅びの美学」って・・・。「菊と刀―日本文化の型」の影響って濃いーなー、と改めて感じ入るねぇ。

 その2作品を見た子供の頃の自分的には、アレは「滅びの美学」っていうか、単に可愛そうじゃん、っていう感覚でしょう。
 所で、欧米では、「蛍の墓」ってダメらしい。自分が無力で、その無力が元で死ぬ事に耐えられない、だから力と知識を付けなくちゃ、という、根本的な考え方だと、「フランダースの犬」の最後にしろ、「蛍の墓」の最後にしろ、ものっすごく欝になる事は確実なわけで、例えば、家にいる楽しい時間になんでわざわざ欝にならなアカンの?というこれもまた根本的な質問の回答にはほど遠い。

 ただ、そんな簡単な回答だけでは済まないのが人間社会だし、子供の頃、そうゆう主人公を見て、「可愛そう」、「何で死んじゃったの?わからない。誰か教えて(でも誰も教えてくれない)」ってトラウマが残るのは、あながち悪い事でもない気がする。
 まぁ、白人から見れば、そんなの見るより、知識と力を自分で身につける努力をしろ、それについていけなければ、「あぁゆうふうになるぞ」って考え方が主流なら仕方ないですね。

 しかし、大人になった今、その2作品を思い起こしてみると、悲しい話というよりは、「仕方の無い話」である、というのが大体の日本人の考え方だと思うけどなぁ。だから、「滅びの美学」では大抵の日本人はしっくりこない。それは欧米流の言い方で、日本的には、「無常観」って所ではないでしょうか。それら辺は、誤解され易くても、「仕方がない」ですネン。

 つーか誰かそろそろ、「平家物語」と「方丈記」をしっかり白人の文化人類学者に教えてあげりゃいいのに、とも思います。あれは歌にも通じる独特の「韻」があり、それを興じる事が、「美学」として捉えられがちなだけで、本当の意味は、その漢文体の奥の奥に、心で感じる「何か」を理解するものだと思うので。そして、それを「思う」事が大切な事なんだと、って所か・・・。「無常観」は「無常観」であって、「滅びの美学」ではないのである。

※今回の「蛍の墓」のamazonへのリンクは、あえて、"com"の方を貼ってあります。これは、作品購入を米国からしろというわけではなく、"com"の方のレビューを見て欲しいからです。なかなか面白い。ちなみにレビュー数は、2007/12/25現在で、571件。すごすぎる。これで面白い、と思ったら、UK等、他の国のレビューを読むのも一興です。

2007年12月16日日曜日

カドマツ立てて・・・

 2007/12/14(fri)、カドマツさんのライブに行く。昨年でたアルバム「Prayer」のリベンジ(何の?・・・ふへへ)ライブである。1階席の奥の真ん中よりちょい左寄りだったんですが、ステージが見渡せて中々いい感じ。

 ・・・と思っていたら・・・、左隣に蕪と牛蒡の化け物が座る。右の方は一人でいらっしゃっていた様ですが、終始楽しそうだったんで良かった良かった。

 で、蕪と牛蒡ですが、5分前に着席したと思ったら、終始喋り倒し!よっぽど「頼むから歌ってる時位は黙ってろ!」と言ってやろうと思いましたが、前も後ろもそんなのばっかり。紙飛行機織るは、グダグダうるせーわ、最悪だった・・・。と愚痴を言っても始まらないか・・・。でも最低だったのが、曲の途中で泣き出す始末だったのは、まぁいいかってなモンだったのだが、アンコールでは一切手拍子ナシ。ヘラヘラグダグダ。

 あぁ折角の、1年に1回行けるかどうかのライブがぁぁぁ・・・

 とは言え、パフォーマンスは最高でした。やはり2年越しのライブで演り慣れた感があって素晴らしいタイミング、演奏、歌。
 昨年、Steve Gadd氏が来た時、縁あって2公演見たんですが、その時の張り詰めた空気感もいいっちゃいいんですけど、今回は、流れる川の如きスムーズな流れで、見ているこっちも、演る事はわかってるんだけど、楽しい。なんか歌舞伎とか落語を見てる感じに近い(オチはわかってるんだけど、舞台には一期一会のパフォーマンスがある)、そんな幸せな一時でしたよ。(蕪と牛蒡の件を差し引いたとしてもだ)

 アンコールを含め3時間を越すライブ。楽しかったナ。翌土曜日は、今月出たアルバム(既発曲リアレンジ+新曲1曲のバラッド集、所謂、企画盤)のライブだったのだが、ファンクラブ予約で今回は取らなかった。何故かと言うと、バラッド集との事で、おばさん達の集いに拍車がかかると思う等、気が進まなかったからである。色々Webでどうだったか調べると、行かなくて正解だった様だ。
 最近角松氏の商魂は逞しいので、DVDと迄はいかなくてもライブCD位は出してくれるかもしれない。それを待とぉーっと。

 所で、何回も聞いている「浜辺の歌」だが、今回、ちょっとアレンジ変えたのかな。前奏がいつもより長めだった様な・・・?あと"If You..."。今回は'80年代初頭のフリーソウルっぽいアレンジで。キーボードの森さんの趣味なんでしょうが、同じ様な音楽を聴いて育ってきた人達が観客に居るので存分に面白がれてる事でしょう。最後のキメは達郎氏の「ついておいで」かと思ったぜぃ・・・。rhodesがオサレ、女性backing vocalの、"ちゅっちゅっちゅうぅいぇっ,Do You Wanna Dance Tonight~"とか、'80角松の代名詞"Do It,Do It..."も美しかったよん。

 しかし、やはり特筆すべきは今剛。恐るべし。うますぐる・・・。もう「月のように星のように」のソロは、彼のしか聞けねぇべ・・・。

 それとあとあと、故・浅野祥之氏のバンドが原曲の、「サンタが泣いた日」のac-pのみでとか、他にも見所一杯の素晴らしかライブでしたとさ・・・。

■2007/12/14(fri) Player's Prayer Return's in 中野サンプラザ Set List
01:UGAM
02:Movin'
03:恋の落とし穴
04:You Made It 
05:Still know nothing at all
06:アイシテル
07:かなし花
08:Always Be With You
09:Smile
10:Trippod Interlude(Trippod)
11:IZUMO(Trippod)
12:If You(T's Gang)
13:八月踊りの島(T's Land)
14:サンタが泣いた日(piano duo)
15:SOBAE
16:Liqure!!
17:痴漢電車
18:My Sugar
19:Mannequin
20:浜辺の歌
21:Take You To The Skay High
22:Prayer
23:月のように星のように
24:黙想

※"Smile"のイントロ、「目を閉じてェ~」って始まると、どうしても「何も見えずゥ~」って思ってしまうのは俺だけだろうか・・・